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今日はリーマンショック10周年の日 2018年9月15日

歴史はそのまま繰り返すわけではない

今日、9月15日はちょうど10年前のこの日に米大手投資銀行リーマンブラザーズが破産宣告した記念日。この日を機に、あっという間に世界的な史上最悪の金融危機となった。
世界経済は不況に陥り、6か月間で世界中の株価が半分になった。

今週はこのリーマンショッックに関連する記事や分析が多く見受けられる。
歴史を勉強することはいいことだが、単純に10年経ったとか、経済成長が過去の最長期間をうわまわったからで、同じようなことが起こるかはわからない。
大きなクラッシュが起こるのはそう遠くないと判断するのは間違いである。

歴史は危機感のいい警告になる

それでも歴史は役に立つ。現在のどの面に前例がないのかをはっきり示してくれるからだ。
それはまた危機感を持つべきだという警告にもなる。

このところ、多くのマーケットの専門家が、上昇相場の終わりが近いとかクラッシュ時の投資戦略とか、投資家の危機意識を煽り、関心を引き寄せているように思う。

良識ある投資家は、そのようなコメントに悪影響されないように、いつも自分のポートフォリオが長期的な資金計画に合致しているかを確認することである。

例えば、5年以内に十分な現金が必要なら、株式をあまり多く持ってはいけないだろうし、現金が必要なのは10年以上先であるなら、株式の比率は高くてもいい。

リスクは投資家の心にある

景気後退、大きな株価下落はそう長くは続かない。その後の景気回復、株価上昇は比較的長い。
投資家は当面のリスクよりも、その先の長期的なリターンに照準を合わせてポートフォリオを組んでおけば安心した気持ちで資産運用ができる。

リスクは投資家の心にある。株価の急騰、急落に過剰反応し、ミスを犯し、損をする。

次のブラックスワンはあるのか 2018年9月8日

心配な新興国不安の拡がり

新興国不安がトルコから南米、南ア、アジアへと広がり始め、先進国の株式市場もそれを無視できない様相を見せている。

一人勝ちの米国株でさえ、上昇を支えてきたテクノロジー株がさすがに揺らいでいる。まだまだ、一部にとどまってはいるが、利食い売りの矛先になりやすい。

米国株の新たな押し目買いのチャンスか

今年に入っての資産運用を考えてみると、好調な米国経済と浮上するマーケットリスクのせめぎ合いの中で、米国株、とりわけ米テクノロジー株の押し目買いが成功を収めてきた。
今回も、いい押し目買いのチャンスになる可能性は高い。米国株が世界の膨大な余剰資金の安全な流入先であることに変わりはない。

不気味な中国情勢

貿易摩擦で米国と対峙する中国が政治的にも経済的にも、世界の金融市場に
不安を投げかけていることは確かであろう。
正確な内情がわからないので、何が出てくるかわからず、それこそブラックスワンの温床とも言える。
米国の株式市場と比較しても、雲泥の差であり、不気味なほどの株安である。

次の大きな投資チャンスを待つべく、十分なキャッシュポジションを

今のところ、どこに大きなバブルがあるかはわからない。
したがって、米国株の十分なポジションとキャッシュポジションを維持しつつ、中程度の投資リターンを狙う戦略をお勧めする。

リーマンショックに学んだことを想起し、教訓に  2018年9月1日

8月末にかけて、新興国株や欧州株が敬遠される中、米国への資金流入が一段と加速し、米国株は連日、史上最高値を更新した。日本株も連れ高し、7日連騰となった。
週末は、米国が3連休を前にしたため、若干の利食い売りが入り、調整色が出ているが、アマゾンやアップルなどの米テクノロジー株への買いは止まる様相にはない。
さて、来週から9月入りとなるが、10年前の9月は米大手投資銀行、リーマンブラザーズの破綻を契機とした歴史的なマーケットクラッシュが始まったことで、
現在、連騰を続ける米国株価を警戒するコメントが多く見受けられる。

そうしたコメントに動揺することなく、リーマンショックで学んだことを想起する必要があろう。
(1)株価が半分になることはいつでも起こりうること。
(2)狼狽売りをせず、投資を続けたことで米国株はその後1年でリーマンショック前を回復し、資産は数倍に増えたこと。

今から、連騰を続ける米国株を買うというのは賛成できない。
どちらかというと、キャッシュポジションを増やして、次の大きな下げを待つタイミングであろう。
ただし、注意する必要があるのは、次のショック的な株価の下げがあっても、中央銀行、政府の助けには限界があるだろうということである。
つまりはリーマンショックの時よりも、回復に時間が掛かるのではないか。
それを念頭に、キャッシュポジションをキープしておいたほうがいいのではないか。

米中のテクノロジー競争に注目する米国株式市場  2018年8月25日

米国の株価がさらに史上最高値を更新した。
米テクノロジー株が多いナスダック指数が牽引したことによる。
きっかけは米FRBパウウェル議長の発言で、今後の米国の金融政策において急速な金利引き上げはないと安心したことであったが、
根底には、現在の米中貿易摩擦の結果、激化する米中のテクノロジー競争において、米国の優位が強まり、米国が世界のテクノロジー業界をさらにリードできる可能性が強まったとマーケットが評価したことがあると判断している。

折しも、8月25日の日経記事で、世界をリードする米国のイノベーションについての竹中平蔵氏の分析に注目した。
「リーマン・ショックは米国産業の主役を入れ替える役割を果たした。危機後、世界で第4次産業革命が進行し、米国では規制緩和とイノベーションの拠点となる大学制度の改革で、この波に乗った。今では、金融業からIT(情報技術)企業に産業の中心が移った。他方、日本は景気対策が非効率で、世界規模で展開するIT企業を生み出せなかった。

現在の、日本をはじめ世界の株式市場の中で米国が圧倒的にパフォーマンスがいい状況を物語っているように思える。

しかし、先週も書いたように、株式市場は上昇し続けるわけではない。
10%程度の下げは調整(correction)というが、これはいつでも起こりうる。今の世界経済、とりわけ米国のファンダメンタル(低失業率、低インフレ等)の好調さを考えると、20%を超える下げは弱気相場(Bear Market)というが、これは考えにくい。

来月(9月)は米国株式市場が、一年のうちでも、歴史的(1928年以降の統計)に最もパフォーマンスが悪い月である。
10%程度の調整があれば、ぜひとも米テクノロジー株を買い増したいものである。

米国株の独歩高いつまで続くか 2018年8月19日

今週は中国株の年初来安値更新、トルコリラをはじめとした新興国からの資金流出そしてテスラのイーロンマスク氏の非上場化検討の噂などで、グローバルマーケットのボラティリティーが高まる中、世界的にテクノロジー株が利食いの対象として大きく売られた。
しかし米国株は資金の安全な流入先として、基本的には高値を維持している。週末にはアップル株は史上最高値を更新した。

とはいえ、米国株のみがいつまでも上昇を続けると考えるのも難しい。折しも、米国の大手運用会社、ピムコのレポートに注目した。
「世界経済の景気サイクルが拡大の最終ステージに入ってきたのではないか」というものである。
金利反転、インフレ転換そして貿易摩擦を論拠としており、うなづけるところである。
いますぐ、世界景気がスローダウンするわけではないとしながらも、資金運用は防御的に変更する方が
安全であるとしている。

具体的には、ポートフォリオ調整として
(1)短期の社債を増やしておく。利回りも少しよくなっており、妙味がある。
(2)資金流出が進んだ新興国株式/債券は中長期観点で保有することによるメリットがある。
(3)ポートフォリオの保険としてのゴールドはまだなくなったわけではない。
としている。

個人的には、現金比率を高めにしておいて、クラッシュ時には、長期的観点で米国テクノロジーETFを
買い増したいと思っている。
ただ、最近は世界中、ETF,ミューチャルファンド、ヘッジファンドが増え、投資家心理が変化するのに時間がかかるようになっていることに留意しておく必要があろう。

マーケットを取り巻く雑音に惑わされるな 2018年8月11日

今週末になって、急に降ってわいたように、トルコの金融危機懸念ともなうトルコリラの急落、それにつられたユーロ安、欧州株安で一転、リスクオフの様相になっている。
いわゆる、地政学リスクであるが、1小国の金融危機が現在の世界経済のファンダメンタルに大きなダメージになるとは考えられず、一過性の
問題と認識していいのではないか。

それよりも、注目すべきは米国の株価(S&P500)が今週、一時、今年1月につけた史上最高値を更新したということである。それというのも、第二四半期の企業決算が前年同期に比べ24%も増加したからである。
現在の先進国の株価で、米国が群を抜いて好調なのは、明らかに経済成長の差と企業業績の差であろう。

現在の投資環境を取り巻く根本的状況として、我々が頭に置いておく必要があるのは、
世界の投資家は
(1)世界の富が急速に拡大しているのに対して、投資の機会が極めて
少ないと思っているということ
(2)さらなる富を生み出す機会がテクノロジーの進化によってもたらされていると考えているということ
であろう。
そして、それを米国がリードしていると考えている。

テクノロジーマーケットリーダー、FAANGからMAGAへ 2018年8月5日

7月の世界マーケットは貿易摩擦懸念の中でも、好調な世界経済を背景に基本的にはリスクオンが続いた。
8月の休暇シーズンに入り、マーケット全体としては、勢いは衰えるかもしれないが、中長期観点でのテクノロジー関連への物色は続くと見ている。

最近は、米国のテクノロジーといえども、選別が厳しくなっている。業界も宇宙、通信からナノテクノロジーに至る55業種の中に上場627銘柄もある。
その中で、中長期に成功を収める企業を選別するのは難しい。

ごく最近でも、FAANG(フェースブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)からMAGA(マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン)へとマーケットリーダーが変化している。

今後も、有名なテクノロジー企業の株価が急落し大損したり、比較的無名のテクノロジー企業が頭角を現し、株価が短期に急騰し、大儲けする可能性が極めて高い。

個人投資家はあくまでも、中長期にテクノロジー関連のETFなどの投資信託を保有し、テクノロジー関連の幅広い分散投資で、今の第4次産業革命の恩恵を享受することをお勧めする。

お勧めする米テクノロジーETF
Vanguard Information Technology ETF (VGT)
Technology Select Sector SPDR ETF (XLK)
iShares North American Tech-Software ETF (IGV)

長期的視点でのマーケットニュースに注目せよ  2018年7月29日

先週は、注目の米テクノロジー企業の第二四半期の決算発表で、大きく明暗が分かれ、テクノロジー企業の株価が乱高下し、投資家のマインドが揺れている。
フェースブック、ツイッターの株価が1日で、20%以上下落する一方、アマゾン、グーグルの好決算で両者の株価は急騰した。
米国の株価全体が、上昇しつづけている時だけに、こういうことは今後も頻繁に起こるであろうと思っておくべきである。
短期的なマーケットの動きにいちいち、とらわれてはいけない。

前回の本稿でも書いたことだが、「我々個人投資家は、あくまでも長期的観点でマーケットを見てないと、振り回されるだけである。」

そういう観点で、私が先週注目したニュースは
一つには、欧州のグーグルへの独禁法違反に係る高額の罰金である。
このニュースに関して思うことは、テクノロジーが国の力を大きく左右するようになってきたということである。
米国がテクノロジーでいかに世界をリードしつつあるかを示すものとして
注目した。

もう一つは、米国の有力な銀行関連の金融情報提供会社、Bankrateが老後資産形成に株式投資が欠かせないと強調している記事である。
「22歳の若者が67歳で退職するつもりで、毎年、5000ドル(約50万円)貯蓄し、年2%程度の現金性預金に置いておくと、退職時には359,000ドル(約4000万円)になっている。
しかし、比較的リスクの小さい有名なバンガードのバランス型ファンド(過去15年の平均年利回りが8%)に投資しておくと、退職時には200万ドル(約2億円強)にもなる」という記事である。
若者が長期的観点で、資産運用にきちんと取り組まないと、将来禍根を残すと警告している記事である。

トランプに振り回されるな、長期的視点でマーケットを見ろ  2018年7月21日

今週は、トランプ米大統領が仕掛ける貿易摩擦が中国から欧州(NATO)へ広がり、マーケットへの重しとして大きくなりつづけている。
一方、持続的な好調が予想される第二四半期の企業決算発表が始まり、貿易摩擦との綱引きという印象の値動きであった。

しかし、内向き化(保護貿易)する世界経済へ進みつつあるという懸念が投資家の間で増幅しているのも事実である。

その中でも、世界の株式をリードする米国株式市場は、基本的には、上昇トレンドを維持している。ダウは5日間上昇したし、S&P500は今年の高値圏、テクノロジー株中心のナスダック指数は史上最高値を更新したばかりである。

我々個人投資家は、あくまでも長期的観点でマーケットを見てないと、振り回されるだけである。
短期的には、トランプ大統領に振り回されるだろうが、長期的にはトランプ氏がいつまでも大統領にとどまるわけではない。また、今の好調な経済、企業収益に悪影響が出てくれば、貿易摩擦を続けるわけにもいかないはずである、

我々個人投資家は、テクノロジー革新が引っ張る第4次産業革命という中長期的トレンドを見据え、株式優位の資産運用を続けるしか選択肢が少ない投資環境下にあることを認識すべきである。

米国に向かうグローバルマネー、当分続こう  2018年7月15日

先週のマーケットは、私も驚いたほど、米テクノロジー株が急騰した。
あっという間に、米ナスダック指数が史上最高値をさらに更新した。
米国だけでなく日欧の株価指数も、引っ張られるように上昇し始めている。

その理由として
(1)一つには、このところマーケットの大きな重しとなっていた米中の貿易摩擦が、ある程度織り込まれてきたことがあげられる。つまり、さらにエスカレートして、貿易の総額に関税が掛けられても、両国のGNP合計をわずか0.25%程度減少させるにとどまり、世界経済の成長に対する悪影響は限定的である。
(2)二つには、マーケットがそれ以上に、現在進行中の技術革新がもたらす第4次産業革命が世界経済の成長を格段と高める可能性が高いと評価している。
(3)さらに、マーケットの関心が順調な世界経済を具現化する第二四半期の企業決算に移りつつある。

などがあげられる。

世界の投資家は、株式に対する強気を改めて認識したのであろう。とりわけ、世界を見渡しても米国以外に有望な投資先はなかなか見当たらないと考えているようである。
分散投資をする上でも、有望テクノロジー企業の豊富さ、債券利回りの相対的高さ、不動産REITなど有望な投資先が多い。
ドル高に見られるように、世界の資金は明らかに米国へ向かっている。