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手探りながらの買い姿勢 2019年1月21日

投資家が年末年始の休暇明けで、今週から本格的にマーケットに戻り、当初は慎重に成り行きを見守っていた。

しかし、世界の注目ニュース(ブレグジット、米中貿易戦争、先進国の金融政策、スローダウンする中国経済など)にあまりショッキングな進展がなく、一方で、四半期企業決算が予想ほど悪くはなかったので、やはりテクノロジー企業が安心できるのか、再び資金を振りむけている。

(先週から始まったCESー米国で開かれている消費者向けエレクトロニクスショーの影響もあろうが)

先進国株式だけでなく新興国株、高利回り債券など幅広いリスク資産に投資資金が戻ってきているのも安心感を与えている。

とはいえ、下げるときに比べ、ゆっくりゆっくりである。

まだおっかなびっくりといったところだろう。

ただファンダメンタルな世界経済に下押し圧力がかかっている状況なので、ブレグジット、米中貿易戦争、中国経済の成長率低下は成り行き次第では、大きな爆弾である。今のマーケットの堅調さは容易に吹っ飛ぶ。

正直言って、先は全く読めない。当面は見守る投資姿勢を勧める。

個人投資家はより先を見て

個人投資家目線で見た2つの注目記事。

一つは中国が来年、インドも10年以内に、GNPが米国を抜くだろうという調査結果である。新興国と先進国の区別はなくなり、投資という観点で、中長期的に新興国、特にアジア地域に注目すべきであるという

もう一つは、分散投資に関する記事である。

60(株式)/40(債券)ポートフォリオ分散が歴史的に黄金の分散投資と言われてきたが、昨年は、両資産ともマイナスとなり、分散投資の効果が発揮されなかった。

さて今年はどうかというと、短期間ではわからないが、

長期でこの分散投資を分析、過去100年近くのパフォーマンスを調べた調査結果に関する記事に注目した。

どの10年間以上を取っても、パフォーマンスがマイナスになったことは一度のないという結果である。さらにどの5年間を取っても95%はプラスということである。

やはり、この簡単な分散投資でも長期に維持すれば、安心して資産運用できるといえる。

個人投資家にとっては参考になる記事である。

四半期企業決算発表前の嵐の前の静けさ? 2019年1月13日

今週のグローバル株式は比較的平穏であった。

注目の外部ニュース(米中貿易戦争、米金融政策、ブレグジット等)が総じて良好なものと受け取られ、自律反発気味に推移した。

市場の関心はもっぱら来週から本格化する企業の四半期決算発表に移っている。強弱まちまちの見方だけに、予想外に悪ければ、また大きく売られる様相である。依然として、シートベルトは緩められない。

米国高利回り債券と新興国株式/債券に妙味

足元の注目点の一つは、高利回り債券の価格が上昇したことである、

これが、安心感を与えていることは確かである。米国国債の利回りが世界の株価急落で逃避資金が逃げ込んだことによって急速に下がったため、高利回り債券の利回りの相対的魅力が高まっていた。

もう一つは、堅調な新興国株式、債券である。

米ドル高に陰りが見えてきたので、ここに資金を振り向けておくのも先進国の

株価低落のヘッジになると考えている。

米国高利回り債券も新興国株式/債券も分配金利回りが高く、先進国株式のリターンが不確定な時だけに、確定収入の確保という点で魅力がある。

中長期的に潮の流れが変化

基本的には、中長期的には潮の流れは逆に変化してくるように思うので、先週も提示した超防御的ポートフォリオを再確認したい。

当面は超防御的ポートフォリオで

長期資金(50%)は利回り確保狙い: グローバル株式/REIT

短期資金(40%)は流動性確保狙い: 現金と短期債ファンド

マーケット急落時のポートフォリオヘッジ(10%): 米国国債と金

予想を超えるボラティリティーの高さ 2019年1月6日

2019年は、いろいろな予想で指摘されていたとはいえ、年初からの株式市場のボラティリティの高さ(値動きの荒さ)には驚かされる。暴騰した時はつい、売りたくなる。

しかし、よく考えてみると、要人の発言、ちょっとした為替の動き、注目企業の短期的な決算動向、マスコミ記事など表面的ニュースに過剰に反応しているような気がする。

実体経済はまだしっかりしているということはわかっているのだが、投資家心理に振り回されているという印象である。

底値形成には時間がかかる

現在、多くの投資家は、昨年10月に始まった下落相場の終わり(底値)を確認しようとしているようだが、どんな資産もマーケット形成は投資家心理のなせる技であるということをよく認識する必要があろう。

つまり、下落相場は投資家心理が最も楽観的な時に始まる。始まれば、我先に売ろうとするので、下落は早い。

昨年10月に始まった下落相場(米S&P500指数)は、20%下がるのに57営業日だった。

しかし、この20%の下落を取り戻すには、25%上昇する必要があるのだが、相当時間がかかるものである(1年くらいはかかると見ておいたほうがいい)。

なぜかというと、多くの投資家心理の改善は徐々に広がるからである。従って、株価の底値形成にはより時間を要するのである。

つまり、絶えず、書いていることだが、株式市場で資産形成するにはいかに忍耐が重要であるかである。

ボラティリティーが高い間は、投資家心理が揺れ動いているので静観するに限る。

当面は超防御的ポートフォリオで

長期資金(50%): グローバル株式/REIT

短期資金(40%): 現金と短期債ファンド

マーケット急落時のポートフォリオヘッジ(10%): 米国国債と金

今週の暴騰は自律反発に過ぎない? 2018年12月30日

先進国の株式(特に10月以降の大幅下落の発信元である米株市場)が年末にかけて、大きく自律反発し、そのおかげで世界の株式も大きく戻している。

多くの投資家はホッとしているのではないか。

しかし、来年初まで休暇入りの投資家も多く、取引は閑散としている中での

反発に過ぎないし、2007-2009年のリーマンショックや2000-2003年のネットバブル崩壊の時も、途中こうした大きな自律反発が数回見られたことから見て、10月以降の下落相場の底値を打ったと判断するのは早計であろう。

今年、マーケットがかくもボラティリティー(乱高下)がはげしく、株式だけでなく、ほとんどの資産が年初来マイナスになるとは誰が予想したであろうか。

先のことは、誰もわからないものである。神のみぞ知るということを痛感したはずである。

マーケットからの教訓を会得せよ

マーケットに対して期待を持つよりも、今年のようなボラティリティーの激しい時こそ、難しい投資の世界での処し方について個人投資家にいい教訓を与えてくれているのである。

(1)長期投資家としてのマインドコントロール

(2)サプライズにどう準備しておくか

(3)長い投資家人生の一コマの苦悩に過ぎない

(4)偉大な投資家の数多くの失敗からの学び

などを勉強するいい機会と考えるべきであろう。

苦悩は長い投資人生の一コマ

特に高いリターンと大きな値下がりリスクをある株式投資では、急落場面での心理的コントロールがいかに重要か学ぶべきであろう

先週も、今みたいな時は少しでも戻れば売りたくなる。マーケットから逃げたくなるものであるということを戒めたが、

長期投資が目的の個人投資家にとって、長い投資期間のひとコマの株価下落の苦しみとうまく付き合い、上昇局面にも浮かれないということを会得すべきである

個人投資家の株式よる資産形成の期間はだいたい20~30年ぐらいであろう。

歴史的に見れば、主要先進国の株価はこの期間、均してみれば年平均だいたい10%のリターンである。

例えば直近の米国株(S&P500指数)の年平均リターンを10年ごとに区切って見てみると、以下のようにばらつきがる。

1988-1999年:18.3

2000-2009年:1%未満

2010-201714%以上 

つまり、うまくタイミングを捉えて、2000-2009年を避けて投資するのは至難の技である。マーケットは予想不可能な、わからないことが多すぎることを理解するべきである。

またベアマーケット(下落相場)は第2次世界大戦後、平均持続期間は13か月(約1年)、高値から平均30%下落している。元の高値に戻るまで平均22か月(1年10か月)かかっている。

つまり、辛い時期も長い投資期間の一コマを我慢できれば(乗り切れる現金ポジションを持って)いいということである。

来年早々、多くの投資家がマーケットに復帰した後、どうなるかを十分見極めるまでは距離を置いて(防御的な投資スタンスは崩さない)マーケットを見守るほうがいいだろう。

投資家心理は底なしの総弱気 2018年12月23日

投資家はクリスマス休暇入りに備えたリスク回避、さらには節税のための損だしで、売りを急いだとしか考えられない。足元の2大リスク、米国利上げ基調とファーウェイ問題で混迷を深める米中貿易紛争が早期に変わらないとなれば、売りは早いほうがいいと思うのは当然であろう。

投資家心理は底なしの弱気と言える。

心理的に動かされやすい個人投資家はどうしていいかわからなくなり、とりあえず売りたくなるものである。現金化する切羽つまった事情があれば別だが、動揺して売るのは愚の骨頂であると再三書いてきた。タイミングよく買い戻すのは至難の技であるからである。

先週も書いたが、今はマーケットを見ずに、過ごすことが精神的にも楽である。

見ても無駄なことである。また、本稿であれこれ書いても、慰みにもならないであろう。

とりあえずは、クリスマス、正月休みを楽しみ、先週、書いた株式長期投資のための注意点 を勉強する方が実りがあろう。

マーケットは「押し目買い」から「戻り売り」へ 20181216

今週は、中国の経済指標の悪化、フランスの大規模ストライキによる停滞、ドイツの景気指標の悪化など、世界的な景気後退が現実味を帯びてきたのではないかという懸念が広がり、マーケットの売りかたが一段と勢いづいた。

一方、米国の経済指標は引き続き好調を維持していることが安心材料となったが、今のところ、無視された格好である。

今や、投資家心理は、一時の「押し目買い」から「戻り売り」の姿勢へと変化したと言っていいだろう。

長期的視点で投資を考えられるのが個人投資家の利点

しかし、個人投資家の利点は、長期的視点で投資を考えられるということである。個人投資家はしばらくは、変動の激しいマーケットは続くのを静観する方が得策である。

先週の本稿で

現在の超低金利の投資環境においては、個人投資家にとって株式の長期投資に勝るものはないという方針を貫くべきであろう。

マーケット環境がどう動こうが、長期資金は株式、1年未満の短期資金は現金あるいは短期債券、そしてボラティリティー対策として米国国債(10年もの)と金でこの荒れた市場環境を乗り切ることをおすすめしたい。

この点を念をおしておきたい。

では、なぜ株式投資が資産形成の長期的手段として適しているのか

(1)20世紀以降、株式の分散投資はある程度長期で続ければ、どの代替資産よりも資産形成に有効な手段となっているという歴史的事実がある。

(2)株式の価値は企業の利益からもたらされる。資本主義経済では企業利益の成長が全ての資産形成の源泉である。投資家は株式市場を通じて、この長期の利益成長の恩恵をうけられる。

(3)そして何よりも、株式投資は一般の投資家にとって最も安価で、便利な  資産形成手段である。

さらに、株式投資を長期的観点で考えないと十分な資産形成ができないという個人的なこれまでの成功、失敗の経験から次のような注意点があげておきたい。

参考してほしい。

(1)誰でも知りうるニュースに飛びついて株式投資をしない。

(2)今後10年は投資を続けられる株式は何かを考える。

(3)次の景気後退で株価が大きく下落した時に何を買うかを考える。

(4)長期保有によって、短期的な激しい価格変動を克服して、富を生み出すことを実感する。

(5)将来は不確実ということをよく認識して、忍耐強く株式投資する。

投資家が隠れる場所がどこにもない 2018年12月9日

今年も余すところ1ヶ月弱となったが、大手の欧米金融機関の調査によると、株式、債券、コモディティー、不動産、金などの70の資産分類の90%が年初からのパフォーマンスで、米ドル換算ではマイナスとなっているという。つまり、投資家のほとんどが分散投資をしていても評価損になっているということである。

驚くべきことに、同調査によると、こんなことは我々がまだ生まれていない1920年以来のことであるという。

1920年といえば、第1次世界大戦終了後のデフレの真っ最中である。

1900年代後半からは、資本主義が発展し、米国の株式資産を中心とした国際分散投資が資産運用の王道として、これまで半世紀近く投資家を潤してきた。

それが、今、リーマンショック後の世界的な未曾有の金融緩和の転換点にさしかかっており、資産運用の王道を揺るがす2018年のパフォーマンスによって、これからの未知の領域に対する不安感が増幅している。

おまけに、世界の株式市場をリードしている米国がトランプという

指導者によって、撹乱されており、10年間続いた株式の世界的上昇相場もいよいよ終わりかと、投資家心理がますます悪化している。

個人投資家はあくまでも長期の投資を

昨今の乱高下の激しい株式相場は、巨額の資金を動かす機関投資家のコンピューターを駆使したシステムトレーディングによって引き起こされている部分も多い。世界のマーケットがトレーディングの場となってるのではないか。

とても個人投資家が予測もついていくことも不可能である。巻き込まれてはいけない。

「彼ら(機関投資家)は短期のトレーディング、我々(個人投資家は)は長期の投資」という立場の違いをはっきり認識して、行動することが重要である。

現在の低利回りの投資環境においては、個人投資家にとって株式の長期投資に勝るものはないという方針を貫くべきであろう。

マーケット環境がどう動こうが、長期資金は株式、1年未満の短期資金は現金あるいは短期債券、そしてボラティリティー対策として米国国債(10年もの)と金でこの荒れた市場環境を乗り切ることをおすすめしたい。

クリスマスラリーは米中貿易交渉次第 2018年12月1日

来週から12月ということで、投資家は例年のクリスマスラリーに期待しているが, 今週末のG20における米中貿易交渉の行方次第ということで、関心はこの一点に集中している。

どちらかというと、楽観視する向きが多いが、どちらに転んでも、現在の米国の保護貿易主義が世界経済のファンダメンタルに対して悪影響を及ぼしかねない状況下では、マーケットの大きな戻りは現金化のチャンスと捉えた方がいいだろう。

来年はどういう風が吹くか

年末が近づき欧米の金融機関が来年の投資戦略についてレポートを発表する時期がきている。
2カ所ほど目を通したので、かいつまんでまとめてみた。

(1)米国と欧州の金融機関に共通しているのは、株式資産のリターンにあまり期待できないということである。
特に、米国株には慎重姿勢、一方新興国株式にはそろそろ追い風となるとしている。
欧州金融機関は、特に日本株への期待が大きいことが注目される。

(2)債券資産には妙味がなく、現金性資産(現金または短期債券)のウェイトを高めるというのが共通している。

(3)このところ堅調だった米ドルは、来年は転機が来る。代わりにユーロ、円が買われるだろうとしている。

(4)ポートフォリオのヘッジ資産として米国国債、金を勧めている。

例年こういう投資戦略は、見通しをたてた足元の状況に左右されることが多く、全面的にはあてにしてはいけないが、私見としては
新興国株式のオーバーウェイトと米ドル安に共感するところがある。

米テクノロジー株のベアマーケット入り 2018年11月24日

今週は米国が感謝祭ホリデーのため、市場参加者は少ないが、予想以上の米テクノロジー株の利食い売りに驚いている。

全体の指数、S&Pは史上最高値からまだ、9%しか下がってないが、テクノロジー株の多いナスダック指数は約15%, いわゆる“FAANG”は弱気相場入りの最高値からの20%以上の下げとなっている。

不気味な原油価格の急落も加わり、先行き不透明さを増す中で、当面の流動性確保と資産を守る投資行動が先行するのは致し方ないのだろう。
強含みの金価格、REIT価格、米国債価格に投資家心理が表れている。

資産の一時的な評価損をきにするな

しかし、まだまだ、世界全体が株式のパニック売りという状態ではない。
ファンダメンタルもそれほど悪くはない。

個人投資家は、こういうときは、「歴史は繰り返す」、「時を待つ」を忘れずに、技術革新がリードする第4次産業革命の中長期的進展に意を注ぎ、ゆったり構える時である。

一時的な資産の評価損を気にすることほど意味のないことはない。

ボラティリティーが低下 2018年11月18日

11月に入って、世界株式のボラティリティー(乱高下)は若干、収束してきたようだ。
年末に向けて、マーケットの好転が期待できそうだが、現在の投資家心理では、戻れば新たな利食いが出るであろう。

中長期的には第4次産業革命をリードしている米テクノロジー株は外せないが、相当上昇した後なので、業績面で一段の飛躍がないと利食いに押されがちになる局面であろう。

今の投資家心理は、一度利益を確保しておきたいという気持ちが強いように感じられる。流動性の確保と防御的なポートフォリオを優先させ、安心感を得たいというところだろう。
つまり、現金性資産と金の保有を増やしておきたいのではなかろうか。

トレンドの変化を読み解く時期

金は2012以来芳しくなかったが、歴史は必ずどこかで逆転する。

運用リターンをあげるには、株式、REITしかないのが現状だ。割安感のある新興国市場にも目が向くはずである。

マーケットの行く末は、中長期的観点に立てば、米中貿易戦争というよりも、過去10年の世界的大金融緩和の逆転ということのほうが重要。
その中でどんなトレンドの変化が出てくるか読み取る時期ではないか。