Y&Yコンサルティングの情報提供ブログ

クラッシュへの4つの備え  20201019

世界の株式は、10月に入り堅調を続けていた。

9月末比、米SP500は5%、ナスダックは6.3%上昇していた。

さすがに、投資家は混沌とする米大統領選挙があと半月に迫り、また、ここにきて欧州のコロナ感染が夜間外出自粛が必要になるまで悪化していることを受けて、利食い選好、慎重姿勢に変わってきた。

また、来週から相場を引っ張ってきた米テック企業の決算発表も出てくるので様子を見たいということもあろう。

基本的には、政府の前向きな金融支援への期待大きく、楽観的である。いつでも買い出動できる余剰資金とリスクテイクに前向きな投資家心理は十分である。

さらに高まるボラティリティーへの抵抗力もついてきていると思われる。

「一時的なクラッシュは当たり前」と思っていても、いざとなれば心穏やかではないだろう。

先週の続きで、どういうこころの準備、対応をしておけば安心か4つほど列挙しておきたい。

  • 自分のポートフォリオがどのくらい減るのに耐えられるのか自問自答しておくことである。年齢にもよるが、そのリスク耐性に合ったポートフォリオを構築しておく必要がある。
  •    常にクラッシュを乗り越えられるに十分な現金性資産を 保有しておく必要がある。
  • クラッシュ時に、バーゲンハンティングで買いたいリスク資産のリストを用意しておくことが必要である。
  •  自分の投資戦略を書き留め、常に見返すことが必要である。

世界株式は、10月に入り、9月の調整トレンドから立ち直ったように見える。

混迷深める米大統領選挙、収まりを見せないコロナパンデミックにもかかわらず、現金資金豊富な投資家は株式資産でリスクを取らざるを得ない。

突然のクラッシュがありうるとは思っているが、一方で政府の果敢な金融支援への期待の方が大きい。

物色範囲も従来のテクノロジー関連にとどまらず、広がっている。株式だけでなく、REIT,高利回り債券ファンド、金などのリスク資産にも資金が流入している。

しっかり分散投資していることが窺える。

クラッシュが怖いからという理由でマーケットから逃げることが歴史的に収益機会を失うことになるという事実を理解する長期投資家が増えていることもあろう。

先日、読んだ米国の興味あるブログの一節を紹介しておく。

マーケットクラッシュは投資にはつきものである。

 1928年以来、米国では

 10%の株価下落は平均11ヶ月ごと

 15% 〃    平均24ヶ月ごと

 30% 〃    平均10年ごと

 40%  〃    平均20-30年ごと

 50% 〃    平均100年に2-3回

 起きている。

 クラッシュは突然。起きることが多いので、事前に売ることは至難の

 技、たとえ事前にうまく売れても、買いもどすタイミングが少しでも

 遅れれば、スピードの早い戻り局面の収益を取り損なう。

 モーニングスターの統計によれば、1870年以降、米国株式は全ての

 クラッシュでいかにそれが大きくても、その後必ず戻り、経済成長に合わせて、新高値を更新し続けている。

 従って、リスク資産への投資においてはクラッシュは

 いつ起こっても当たり前で、慌てて自分のポートフォリオを守る行動を起こすことはせず、何もしない方が賢明である。

 ただ、同ブログでは、常にクラッシュに備えて、やっておくべきことをアドバイスしているので、次週紹介したい。

様子見が賢明 2020104

現在、マーケットは

(1)米大統領選挙が1ヶ月後に迫り、不透明感が一層深まっている。(トランプ大          統領のコロナ感染で、一段と混乱の様相)

(2)コロナが世界的に第2波の感染拡大の様相を示している。

(3)米中のテクノロジー紛争が激化の様相を示している。

などで、リスクテイクは控えようという投資家の姿勢を反映している。

とはいえ、投資家は極めて冷静で、価格の動きも狭い範囲で上下しており、Correction(価格の調整)、Wait and See(様子見)という状況である。

投資家の現金ポジションは相当貯まってきているし、待機資金は十分あるはずであるが、来週から、第二四半期の決算発表が始まるので、様子見はまだ続くであろう。

米大統領選挙まではじっくり待つタイミングであろう

次期テック相場に期待膨らむ 2020927

世界の株式は過去3週間調整し、4週目の今週も、米ナス ダックを除いて下落トレンドが続いた。

今のマーケットは流動性とFOMO(Fear Of Missing Out)に 代表される投資家心理が方向性の大きな決め手になってい る。

流動性は、今の主要国の中央銀行の市場への潤沢な資金供給姿勢からみて、当分は市場の支えになるとみていいだろう。しかも、この1ヶ月の市場の調整で、投資家の現金ポー トフォリオは相当積み増されたはずである。

投資家心理のほうは、3月末以来株価がかなり上昇したこと で高値警戒感がある上に、近づく米大統領選挙の不透明 感、米中テック戦争の激化、コロナ感染者が世界的に再び 増加傾向にあることでやや防御的になっていることは否めない。

しかし、積極的に売るというよりも、冷静に様子見をして いるといったほうが正確であろう。

先週も書いたことだが、現在の投資環境は株式以外に魅力のあるアセットクラスはない。

第4次産業革命真っ只中の今、デジタルトランスフォーメー ションのいく末を考えると、

今や、いくつか具体的に経済的価値を想定できる分野があ る。

(1)IOTによる仕事、生活の利便性向上(アップル、マイ クロソフト、グーグル) (2)E-コマースのさらなる拡大(アマゾン、ショピファイ)

(3)電気自動車の普及(テスラ) (4)完全自動運転車の実用化(グーグル)

など

米国を中心にこれらの分野の主要企業の株価は高過ぎるのではないかという議論があるが、早晩、評価が一変し、 再び大きな上昇相場が始まるとみている。

じっくりとそのタイミングを待つ時期であろう。

米テクノロジー株への期待変わず 2020920

今週は、ほぼ1週間続けて、米株、特にナスダック指数の下げに引っ張られ、世界的に株式は下げ基調だった。

というより、一服入れているという感じである。

市場の注目は、米テック株の今後の動向である。

先週も書いたが、バブルではないが、短期的には上げ過ぎの調整と捉えていいのではないか。(その中でもテスラやショピファイのような銘柄にはしっかり押し目買いが入っていることに注目すべきである。)

テック、デジタル、医療関連企業は、コロナ後の価値観が変わった経済の勝利者になるのではないかと思われている。伝統的株式評価方法に適しているのか考え直す必要があるのではないかとまでいう意見も出てきている。

今はまだ先が読めないということではないかと考えるべきであろう。

現状の投資環境下では債券、REIT、コモディティーなどのアセットクラスに株式を上回るリターンを期待できない。テック、デジタル、医療関連銘柄のBUY&HOLDが結果的に正しい投資戦略になるのではないかと考えている。

短期的には、新政権誕生の日本株と出遅れの新興国株にも物色が広がる可能性が高いと思われる。

中長期的な流れに変化はない 2020913

先週、始まった米ナスダック銘柄の調整は今週も続いた。

グラフ1をみると明らかなように、ナスダック銘柄のPERが突出して高くなったことによる米国株の上位と下位のPER 格差が2001年のネットバブル崩壊時のそれをうわまっている。

明らかに、上げすぎ感の調整とみていいだろう。(グラフ1参照)

(グラフ1)

              (出所:FTSE)

3月以来米ナスダック指数は40%も上昇したが、5%を超える調整は2度だけであった。今回の急落に際して、投資家は極めて冷静で、この調整を忍耐強く待つという姿勢が見られる所以である。

この調整は今しばらく続くか、すぐ終わるかは分からないが、第4次産業革命といわれるデジタルフォーメーションという時代の流れからみて、米ナスダック銘柄は早晩、買いなおされると見ておくべきあろう。

グローバル株式全体は、米ナスダック指数の調整に、大きく引っ張られてはいない。とりわけ新興国株は長年、続いている割安感がさらに進み、当面は堅調が期待出るのではないか。(グラフ2参照)

(グラフ2) 

                (出所:FTSE)

Healthy Correction(健全な調整) 202096

先週末は、ナスダック指数、1日で5%下落したが、投資家は極めて冷静で、当然といえば当然の想定の範囲という受け止め方であった。

熱狂的と言えるほどの状況だったので、一息入れるチャンスであり、いい買い場と思っているようだ。

個人的にも、下がったテスラを少しでも買おうと思ったが、すぐ反騰したので、一旦は諦めた。

2008年のリーマンショックの教訓を忘れていないようだ。

2009年3月を底に11年間の強気相場が続いたが、途中でパニック売りをした投資家はその果実を十分に得られなかった。

2009年の底打ち局面でも3.5%.4.3%,5.6%の3回も調整局面があったが、そこを短期で乗り越え、上昇を続けた。

“TINA”“FOMO“が市場を動かす 2020830

マーケットは一時的に、テクノロジー株の利食い、バリュー株の見直し買いがおきたが、

先週末、米FRBのパウエル議長が、インフレが2%を超えても容認と発言し、当分は利上げはないとの憶測が広がり、再び、テクノロジー関連株に資金が戻った。

今は、実体経済が悪く、テクノロジー、デジタルフォーメーション関連銘柄以外の業績が読めないことから、”TINA”(There Is No Alternative)と呼ばれ一部の銘柄に買いが集中する。と同時に上昇テンポが速いので、“FOMO”(Fear Of Missing Out)が投資家心理を動かしているようだ。

個人的にはついていけない気がする。徐々に現金化を進めることをお勧めする。

TIGER21という米の超富裕層の団体のアンケートでも、パンデミック発症以来、現金化のテンポを早めており、現在は20%程度になっているという。

来週、月曜にはこれまで、米市場を大きく引っ張ってきたアップルとテスラの大幅な株式分割が実行される。材料出尽くし感が出なければいいがと思っている。

警戒的な楽観、だが危険な集中投資2020823

米ナスダック指数もS&P指数も史上最高値を更新した。

しかし、中身を見ると、株価上昇は一部の大手テクノロジー関連株のみ集中している。

S&P500の構成銘柄の94%は過去1年の高値を抜けていない。さらに端的にいうと、2015年からこれまでにFAAANM(フェースブック、アップル、アマゾン、アルファベット、ネットフリックス、マイクロソフト)の株価が3.5倍(250%アップ)になっているのに対して、これらの銘柄を除くとS&P50010%程度しか上昇していない。

(それでも米国株はS&P500指数でリーマンショック直前の2007年からこれまでに2.5倍になっている。それに比べて、米国を除く世界の株式は2007年の水準を回復していない)

こうしてみると、リーマンショック以来、株式は米国一極集中、ひいては米大手テクノロジー株の一極集中としか言いようがない。しかも、その勢いは衰えを見せていない。

以下は先日、目にした論説だが

「21世紀に入ってから、マーケットをコントロールする主役が、経済のいわゆるファンダメンタルという実態を示す指標から、米国中央銀行、FRBに変わったということである。

FRBを中心とした金利とマネーの量で資産価格を増大させるスキームで、幸いテクノロジーの進展が早く、インフレが抑えられ、このスキームが機能する限り、短期的なボラティリティーはあってもマーケットの崩壊はないのではないかという見方である。」

従って、“ Don’t fight the Fed”と最近よく言われるように、FRBの政策の方向性を見誤ると、手痛い打撃を受けることになるので注意を要すると言うことである。

しばらくは、辛抱強くリスク資産の果実を享受し続けた方がいいということなのか。

資産運用市場にのみ向かうマネー 2020815

世界株式の指標となっている米S&P500指数が史上最高値更新寸前で、あまり動きがないようだが、マネーはアップル、マイクロソフト、テスラなどの一部のインターネット関連、ソフトウェア、消費者向けエレクトロニクス、ネット小売業者に集中する構図は続いている。

世界的にも、株式市場は堅調である。ゴールドも一度大きく利食いが出たが、その後は史上高値を維持している。

高利回りの米クレジット市場、REITにもマネーは流れ込んでいる。

イールドハンティングは続いている。

ショッピングしない、外食しない、旅行しない、なるべく家にいるなど金の使い道がない。

そのなかでの、未曾有の財政支出、金融緩和でお金が資産運用に回しているのだろう。

世界中、投資家の数が一気に増えたことが、証券会社の口座数の飛躍的増加で明らかになっている。

若い経験の浅い投資家は夜間も取引している。取引手数料がなければゲーム感覚ではないのか。

マーケットは今や経済の実態とか株価指数全体の高さとかあまり関係がなさそうである。

利回りが高いアセットにお金が流れているのが実態ではないか。

異常な経済環境下での異常な現象と言えなくもないが、一概にそうとはいえないようにも思う。

ニューノーマルなのかもしれない。

ただ一つ確かなことは、いつまでも続かないということだけではないか。

警戒は怠らないことが大切である。