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投資家が隠れる場所がどこにもない 2018年12月9日

今年も余すところ1ヶ月弱となったが、大手の欧米金融機関の調査によると、株式、債券、コモディティー、不動産、金などの70の資産分類の90%が年初からのパフォーマンスで、米ドル換算ではマイナスとなっているという。つまり、投資家のほとんどが分散投資をしていても評価損になっているということである。

驚くべきことに、同調査によると、こんなことは我々がまだ生まれていない1920年以来のことであるという。

1920年といえば、第1次世界大戦終了後のデフレの真っ最中である。

1900年代後半からは、資本主義が発展し、米国の株式資産を中心とした国際分散投資が資産運用の王道として、これまで半世紀近く投資家を潤してきた。

それが、今、リーマンショック後の世界的な未曾有の金融緩和の転換点にさしかかっており、資産運用の王道を揺るがす2018年のパフォーマンスによって、これからの未知の領域に対する不安感が増幅している。

おまけに、世界の株式市場をリードしている米国がトランプという

指導者によって、撹乱されており、10年間続いた株式の世界的上昇相場もいよいよ終わりかと、投資家心理がますます悪化している。

個人投資家はあくまでも長期の投資を

昨今の乱高下の激しい株式相場は、巨額の資金を動かす機関投資家のコンピューターを駆使したシステムトレーディングによって引き起こされている部分も多い。世界のマーケットがトレーディングの場となってるのではないか。

とても個人投資家が予測もついていくことも不可能である。巻き込まれてはいけない。

「彼ら(機関投資家)は短期のトレーディング、我々(個人投資家は)は長期の投資」という立場の違いをはっきり認識して、行動することが重要である。

現在の低利回りの投資環境においては、個人投資家にとって株式の長期投資に勝るものはないという方針を貫くべきであろう。

マーケット環境がどう動こうが、長期資金は株式、1年未満の短期資金は現金あるいは短期債券、そしてボラティリティー対策として米国国債(10年もの)と金でこの荒れた市場環境を乗り切ることをおすすめしたい。

クリスマスラリーは米中貿易交渉次第 2018年12月1日

来週から12月ということで、投資家は例年のクリスマスラリーに期待しているが, 今週末のG20における米中貿易交渉の行方次第ということで、関心はこの一点に集中している。

どちらかというと、楽観視する向きが多いが、どちらに転んでも、現在の米国の保護貿易主義が世界経済のファンダメンタルに対して悪影響を及ぼしかねない状況下では、マーケットの大きな戻りは現金化のチャンスと捉えた方がいいだろう。

来年はどういう風が吹くか

年末が近づき欧米の金融機関が来年の投資戦略についてレポートを発表する時期がきている。
2カ所ほど目を通したので、かいつまんでまとめてみた。

(1)米国と欧州の金融機関に共通しているのは、株式資産のリターンにあまり期待できないということである。
特に、米国株には慎重姿勢、一方新興国株式にはそろそろ追い風となるとしている。
欧州金融機関は、特に日本株への期待が大きいことが注目される。

(2)債券資産には妙味がなく、現金性資産(現金または短期債券)のウェイトを高めるというのが共通している。

(3)このところ堅調だった米ドルは、来年は転機が来る。代わりにユーロ、円が買われるだろうとしている。

(4)ポートフォリオのヘッジ資産として米国国債、金を勧めている。

例年こういう投資戦略は、見通しをたてた足元の状況に左右されることが多く、全面的にはあてにしてはいけないが、私見としては
新興国株式のオーバーウェイトと米ドル安に共感するところがある。

米テクノロジー株のベアマーケット入り 2018年11月24日

今週は米国が感謝祭ホリデーのため、市場参加者は少ないが、予想以上の米テクノロジー株の利食い売りに驚いている。

全体の指数、S&Pは史上最高値からまだ、9%しか下がってないが、テクノロジー株の多いナスダック指数は約15%, いわゆる“FAANG”は弱気相場入りの最高値からの20%以上の下げとなっている。

不気味な原油価格の急落も加わり、先行き不透明さを増す中で、当面の流動性確保と資産を守る投資行動が先行するのは致し方ないのだろう。
強含みの金価格、REIT価格、米国債価格に投資家心理が表れている。

資産の一時的な評価損をきにするな

しかし、まだまだ、世界全体が株式のパニック売りという状態ではない。
ファンダメンタルもそれほど悪くはない。

個人投資家は、こういうときは、「歴史は繰り返す」、「時を待つ」を忘れずに、技術革新がリードする第4次産業革命の中長期的進展に意を注ぎ、ゆったり構える時である。

一時的な資産の評価損を気にすることほど意味のないことはない。

ボラティリティーが低下 2018年11月18日

11月に入って、世界株式のボラティリティー(乱高下)は若干、収束してきたようだ。
年末に向けて、マーケットの好転が期待できそうだが、現在の投資家心理では、戻れば新たな利食いが出るであろう。

中長期的には第4次産業革命をリードしている米テクノロジー株は外せないが、相当上昇した後なので、業績面で一段の飛躍がないと利食いに押されがちになる局面であろう。

今の投資家心理は、一度利益を確保しておきたいという気持ちが強いように感じられる。流動性の確保と防御的なポートフォリオを優先させ、安心感を得たいというところだろう。
つまり、現金性資産と金の保有を増やしておきたいのではなかろうか。

トレンドの変化を読み解く時期

金は2012以来芳しくなかったが、歴史は必ずどこかで逆転する。

運用リターンをあげるには、株式、REITしかないのが現状だ。割安感のある新興国市場にも目が向くはずである。

マーケットの行く末は、中長期的観点に立てば、米中貿易戦争というよりも、過去10年の世界的大金融緩和の逆転ということのほうが重要。
その中でどんなトレンドの変化が出てくるか読み取る時期ではないか。

米国株式優位からの変化か 2018年11月11日

今週は、マーケットの不透明の一つであった米国の中間選挙の結果が予想の範囲内で、特別大きな影響はなく、従来の米金利上昇、中国経済への懸念が再登場している。世界の株式のボラティリティーは収まる気配はない。

この10年、世界の投資家のポートフォリオは、債券リターンの低下、株式リターンの圧倒的有利の下、株式のウェイトを高めざるをえなかった。それによって、資産価値は飛躍的に増えた。
今年に入って、2月と10月の2度にわたって、大きな調整を経験し、リーマンショック前を想起して、市場から離脱して利益を確定すべきか悩んでいることであろう。
とりわけ、米国株式の一人勝ちが続く中、大幅上昇を続けてきた米テクノロジー株の大幅調整が投資家心理を揺るがしている。問題は、米国株優位に変化が見られるのかである。

長期的トレンドに即したポートフォリオの維持を

即断は難しいが、短期的にはまだまだ荒れた市場動向が続くと見たほうがいいだろう。
しかし、個人投資家は、あくまでも中長期的トレンドに即したポートフォリオ構成を維持することだけを考えるべきであり、短期的なマーケットの移り変わりに一喜一憂してはいけない。

そういう意味で今後10年程度のトレンドを考えてみると

(1)第4次産業革命(デジタル革命)は今後さらに本格化すると思う。
それが株式市場を通じて、投資家に富をもたらすはずである。とりわけ米国優位は変わらないであろう。

(2)ディスインフレから徐々にインフレへ
長期債券市場の金利上昇(価格低下)が徐々につづくので、安全資産としは短期債、現金性資産にせざるをえない。
(3)新興国経済の台頭は続く。
先進国経済との格差が縮小し、資本市場においても格差縮小が続くはずである。
(4)米国が世界の政治経済をリードし続けよう。

以上から、ある程度のリターンをあげるにはポートフォリオ構成を、株式資産(米国、新興国)を中心に、安全資産は当面は短期債、現金、そして米ドル資産にウェイトをおいたものにすることが妥当ではないか。

まだテクニカルな戻りを脱していない 2018年11月4日

今週、私が、最も注目したのは、今年に入り、最も下げがきつかった新興国株式がようやく底を打ったのではないかと思われる回復を示したことである。
また、約1ヵ月ぶりに世界的にリスクオンのマーケットに戻った感じで、投資家はひと安心したのではないだろうか。

しかし、ボラティリティーの高い状態は続いており、テクニカルな戻りの段階は脱していないと見るべきであろう。
米ナスダック市場は戻りは大きかったが、週末には好決算発表のアップルが今後の見通しが若干悪かったというだけで、1日の下げとしては4年ぶりの大きな下げとなったことに代表されるように、戻り売りに大きく押されている。
日本株も異常と思われるほどの大きな戻りを示し、明らかに空売りの買い戻しとしか思えない。
金価格だけが強い動きを維持しているというのは、今の投資家心理の不安定さを示しているといえよう。

マーケットも歴史は繰り返す

個人投資家は、今のマーケットのトレンドを中長期の歴史の中で捉えて、短期的な動きに惑わされないようにしないと、心が落ち着かない。

動揺を落ち着けるには、話を聞いてもらう

しかし、どうしても心配になり、落ち着かなくなったら、親しい投資家仲間、信頼するアドバイザーに話を聞いてもらい、心を落ち着けることが肝要である。
あくまでも自分の中長期的な投資目的に合ったポートフォリオを維持することが、最終的に資金が必要になった時に成功を確認することになるという自信を得、動揺に打ち勝つことが重要なのである。

今の世界的株安はどう見てもテクニカルな要因 2018年10月28日

10月という歴史的な因縁の月、そして一部米ハイテク株の買われ過ぎ、中国株の急落というテクニカルな要因で、大幅な世界的株安となっている。
平均で高値から10~15%下げ、調整段階から弱気相場に移行しつつある。

足元の企業決算、世界景気は決して悪くない。それなのに、ここまで下げるかという印象である。
市場動向を注視し、専門家のコメントの耳を傾けすぎると、総弱気に転じ、さらに下げるのではないかと思いはじめる。

パニック売りは損という歴史的教訓

過去の経験からすると、2年に一度はこの程度の下落相場は起きている。
この段階から売るのは、遅すぎると思う。特にテクノロジー株の狼狽売りは、戻りの買い戻しが遅れることになろう。
そのままじっとしていれば、結果的に良いパフォーマンスを上げられるであろう。

米国の大手投信会社バンガードの調査によると、2008年のリーマンショックの時でさえ、株式と債券に50%ずつ分散投資を行い、狼狽売りをしなかった投資家は、リーマン前の米国株のピーク時である2007年から今年6月までの間に年率平均7%のリターンをあげている。
市場環境の良し悪しに関係なく投資を継続することの重要性を最もよく表している。

大きなボラティリティーに慣れる必要

リーマンショック後の長期強気相場も10年を超えてきているので、変動幅が大きくなるのは当たり前だと思わなければならない。

放置されてきた金(ゴールド)、売られ過ぎの新興国市場や高利回り債券にそろそろ目を向ける時期に来たのではないかと思っている。

今の株式相場の調整はある意味当たり前 2018年10月20日

今週も、好調な第三四半期の企業決算の中でも、不安定な株式相場が続いている。
とりわけここ数年、異常とも言える上昇を続けてきたハイテク株の利食いがなかなか止まらない
のが主因である。
ある意味当たり前のことであり、パーセンテージからすればまだ大したことはない。
しかし、マーケットに接しているとイライラが募る。

折しも、最近の投資家心理を占う記事を目にした。
それは、「今年の6月に米国の世帯資産が初めて、100兆ドル(約1京1000兆円)を超え、明らかに経済成長のペースを上回って増えているということである。
この数字は、名目GNPの505%であり、1990~2000年のドットコムバブル時の429%、2000~2008年の住宅バブル時の473%を上回ってきている。
平均は379%なので、今の水準はいつまでも維持できないと言えよう。
今回の世帯資産の膨張は2008年来の超金融緩和がもたらした米株式市場の高騰によるところが大きいことは明白であるので、そう遠くない時期に大きな調整は必須であると言っても過言ではなかろう」(stock-market-crash.net)というものである。

常に十分な現金を持て

先週も書いたが、個人投資家は、よほど高齢でもない限り、10~20年先を考え、株式投資をするべきであり、今世紀は続くであろう第4次産業革命の進展に照準を合わせ、現在のハイテク株の利食い、米中貿易摩擦、イタリア財政問題、中東不安などの短期的なマーケットリスクに翻弄されてはならない。
常に十分な現金ポジションを持っていれば、あまりイライラすることもないでしょう。

急速に資金が戻った米テクノロジー株  2018年10月13日

昨夜、米テクノロジー株のETFの押し目を買おうと思い、ニューヨーク市場が開く前から、気配値をチェックしていたら、かなり上昇していたので急遽、購入をやめた。
前日までに、高値から10%程度、落ちていたので、いわゆるCorrection(調整局面)という一つの目処に達していた。

もちろん、世界株式の混乱がこれで収束したと結論付けるのは早すぎるが、
今週に入っての10/10,11日、二日間の急落はその前からの、今年に入っての米テクノロジー株の急上昇に対する警戒感が米長期国債利回りの急上昇をきっかけに一気に沸騰したというのが実情ではないかと思う。
したがって1週間もすれば、急落前に戻っているのではないか。

関心は米企業決算発表へ

世界経済、とりわけ米国経済の好調さは何も変わっていない。
米長期国債の利回りも3.15%近辺に低下し、インフレ高進の兆候は全く見られない。

来週からは、好調が予想される第三四半期の米企業決算発表が続き、マーケットの関心はそちらに向くはずである。
何よりも、長期的トレンドである第4次産業革命が引っ張る世界経済の価値創造に我々投資家はより注目すべきである。

個人投資家は動揺するな

短期的なマーケットの懸念材料である米中貿易摩擦のさらなる悪化、中国をはじめとした新興国経済の不安で今後も世界株式の10%程度の調整は起こりうる。
それが、20%を超えるような弱気市場に発展するには、米国をはじめとした世界景気の悪化によって引き起こされる必要があるが、今の所、その兆候はないと言っていい。
長期的観点に立てる個人投資家は
(1)足元のマーケットは気にしない。
(2)ウォーレンバフェット氏の言うように、皆がパニックになっている時こそ、投資を増やす。
(3)この機会に、無駄遣いをチェックして改める。
ことをお勧めする。

米金利急上昇を警戒する世界のマーケット 2018年10月6日

世界の株式をリードしている米株の変調が、例によって、世界全体の株式の売りを誘っている。

よく見ると、米国長期国債の金利急上昇に投資家が少しびっくりしたということである。
とりあえず、今のところは、儲かっているテクノロジー株を売っておこうという程度ではなかろうか。

とりあえず現金化か

今後を考え、アロケーションを大きく変更するという動きでもなさそうである。
他の代替商品の値動きを見る限り、債券はもちろん、金やREITに大きく資金を動かしているわけではない。
とりあえず、現金化しただけのようである。

利食いの大きな米ナスダック指数の値下がり率でも、まだ3%程度で押し目買いには早すぎる。

年末相場に向けてのいいお湿り

米国国債の金利が足元の3.2%から一気に4%くらいまで上昇するなら別だが、現在のインフレ状況からすれば、米中央銀行がそこまで容認することはなかろう。

年末相場に先駆け、いいお湿り程度だと考えている。先週も書いたが、第三四半期の米決算が出てくるにつれ、再び米株、とりわけテクノロジー株への流れが戻ってくると見ている。