Y&Yコンサルティングの情報提供ブログ

マーケットを取り巻く雑音に惑わされるな 2018年8月11日

今週末になって、急に降ってわいたように、トルコの金融危機懸念ともなうトルコリラの急落、それにつられたユーロ安、欧州株安で一転、リスクオフの様相になっている。
いわゆる、地政学リスクであるが、1小国の金融危機が現在の世界経済のファンダメンタルに大きなダメージになるとは考えられず、一過性の
問題と認識していいのではないか。

それよりも、注目すべきは米国の株価(S&P500)が今週、一時、今年1月につけた史上最高値を更新したということである。それというのも、第二四半期の企業決算が前年同期に比べ24%も増加したからである。
現在の先進国の株価で、米国が群を抜いて好調なのは、明らかに経済成長の差と企業業績の差であろう。

現在の投資環境を取り巻く根本的状況として、我々が頭に置いておく必要があるのは、
世界の投資家は
(1)世界の富が急速に拡大しているのに対して、投資の機会が極めて
少ないと思っているということ
(2)さらなる富を生み出す機会がテクノロジーの進化によってもたらされていると考えているということ
であろう。
そして、それを米国がリードしていると考えている。

テクノロジーマーケットリーダー、FAANGからMAGAへ 2018年8月5日

7月の世界マーケットは貿易摩擦懸念の中でも、好調な世界経済を背景に基本的にはリスクオンが続いた。
8月の休暇シーズンに入り、マーケット全体としては、勢いは衰えるかもしれないが、中長期観点でのテクノロジー関連への物色は続くと見ている。

最近は、米国のテクノロジーといえども、選別が厳しくなっている。業界も宇宙、通信からナノテクノロジーに至る55業種の中に上場627銘柄もある。
その中で、中長期に成功を収める企業を選別するのは難しい。

ごく最近でも、FAANG(フェースブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)からMAGA(マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン)へとマーケットリーダーが変化している。

今後も、有名なテクノロジー企業の株価が急落し大損したり、比較的無名のテクノロジー企業が頭角を現し、株価が短期に急騰し、大儲けする可能性が極めて高い。

個人投資家はあくまでも、中長期にテクノロジー関連のETFなどの投資信託を保有し、テクノロジー関連の幅広い分散投資で、今の第4次産業革命の恩恵を享受することをお勧めする。

お勧めする米テクノロジーETF
Vanguard Information Technology ETF (VGT)
Technology Select Sector SPDR ETF (XLK)
iShares North American Tech-Software ETF (IGV)

長期的視点でのマーケットニュースに注目せよ  2018年7月29日

先週は、注目の米テクノロジー企業の第二四半期の決算発表で、大きく明暗が分かれ、テクノロジー企業の株価が乱高下し、投資家のマインドが揺れている。
フェースブック、ツイッターの株価が1日で、20%以上下落する一方、アマゾン、グーグルの好決算で両者の株価は急騰した。
米国の株価全体が、上昇しつづけている時だけに、こういうことは今後も頻繁に起こるであろうと思っておくべきである。
短期的なマーケットの動きにいちいち、とらわれてはいけない。

前回の本稿でも書いたことだが、「我々個人投資家は、あくまでも長期的観点でマーケットを見てないと、振り回されるだけである。」

そういう観点で、私が先週注目したニュースは
一つには、欧州のグーグルへの独禁法違反に係る高額の罰金である。
このニュースに関して思うことは、テクノロジーが国の力を大きく左右するようになってきたということである。
米国がテクノロジーでいかに世界をリードしつつあるかを示すものとして
注目した。

もう一つは、米国の有力な銀行関連の金融情報提供会社、Bankrateが老後資産形成に株式投資が欠かせないと強調している記事である。
「22歳の若者が67歳で退職するつもりで、毎年、5000ドル(約50万円)貯蓄し、年2%程度の現金性預金に置いておくと、退職時には359,000ドル(約4000万円)になっている。
しかし、比較的リスクの小さい有名なバンガードのバランス型ファンド(過去15年の平均年利回りが8%)に投資しておくと、退職時には200万ドル(約2億円強)にもなる」という記事である。
若者が長期的観点で、資産運用にきちんと取り組まないと、将来禍根を残すと警告している記事である。

トランプに振り回されるな、長期的視点でマーケットを見ろ  2018年7月21日

今週は、トランプ米大統領が仕掛ける貿易摩擦が中国から欧州(NATO)へ広がり、マーケットへの重しとして大きくなりつづけている。
一方、持続的な好調が予想される第二四半期の企業決算発表が始まり、貿易摩擦との綱引きという印象の値動きであった。

しかし、内向き化(保護貿易)する世界経済へ進みつつあるという懸念が投資家の間で増幅しているのも事実である。

その中でも、世界の株式をリードする米国株式市場は、基本的には、上昇トレンドを維持している。ダウは5日間上昇したし、S&P500は今年の高値圏、テクノロジー株中心のナスダック指数は史上最高値を更新したばかりである。

我々個人投資家は、あくまでも長期的観点でマーケットを見てないと、振り回されるだけである。
短期的には、トランプ大統領に振り回されるだろうが、長期的にはトランプ氏がいつまでも大統領にとどまるわけではない。また、今の好調な経済、企業収益に悪影響が出てくれば、貿易摩擦を続けるわけにもいかないはずである、

我々個人投資家は、テクノロジー革新が引っ張る第4次産業革命という中長期的トレンドを見据え、株式優位の資産運用を続けるしか選択肢が少ない投資環境下にあることを認識すべきである。

米国に向かうグローバルマネー、当分続こう  2018年7月15日

先週のマーケットは、私も驚いたほど、米テクノロジー株が急騰した。
あっという間に、米ナスダック指数が史上最高値をさらに更新した。
米国だけでなく日欧の株価指数も、引っ張られるように上昇し始めている。

その理由として
(1)一つには、このところマーケットの大きな重しとなっていた米中の貿易摩擦が、ある程度織り込まれてきたことがあげられる。つまり、さらにエスカレートして、貿易の総額に関税が掛けられても、両国のGNP合計をわずか0.25%程度減少させるにとどまり、世界経済の成長に対する悪影響は限定的である。
(2)二つには、マーケットがそれ以上に、現在進行中の技術革新がもたらす第4次産業革命が世界経済の成長を格段と高める可能性が高いと評価している。
(3)さらに、マーケットの関心が順調な世界経済を具現化する第二四半期の企業決算に移りつつある。

などがあげられる。

世界の投資家は、株式に対する強気を改めて認識したのであろう。とりわけ、世界を見渡しても米国以外に有望な投資先はなかなか見当たらないと考えているようである。
分散投資をする上でも、有望テクノロジー企業の豊富さ、債券利回りの相対的高さ、不動産REITなど有望な投資先が多い。
ドル高に見られるように、世界の資金は明らかに米国へ向かっている。

マーケット取り巻くニュースに惑わされるな 2018年7月10日

いよいよ、米中の貿易戦争が火蓋を切った。
しかし、それを無視するかのように米テクノロジー株への買いが集まり、米ナスダック指数が再び史上最高値を取り戻しつつある。また世界的にREITも強い。

投資家は不思議に思っているのではなかろうか。
私が、前回、前々回のブログでお勧めしたしたように、投資家はこれらのセクターに逃避的に資金を傾けているようである。

今回の貿易戦争が最悪期にはまだ達してはいないだろうが、歴史的に大きな地政学リスクが勃発したら、その1ヶ月以内に株価が最安値をつけ、その後着実に回復するという結果が1900年から2014年の統計から明らかになっている。

また、今回の世界的株式上昇相場はリーマンショックの底値から3400日続いており、第二次大戦後平均の1821日をはるかに超え、1987年から2000年の最も長い上昇相場、4494日に次ぐ2番目に長くなっている。人間の身体と同じように株式市場も年をとると、ショックやウイルスへの抵抗力はなくなるとマスコミは警戒心を煽っている。

投資家は、地政学上のニュースやマスコミの根拠の薄い論評のあまりとらわれることなく、あくまでも企業決算やインフレなどのファンダメンタルの状況を注視し、冷静にマーケットを見て、むやみに売買はするべきではなかろう。

年後半も、米国に資金を置いておくのが比較的安心のようだ 2018年7月1日

今週末で、2018年も半分が終わった。マーケットはあらゆる資産が大荒れで、パフォーマンスを悪化させている。
静かだった昨年との違いは米ドル高である。
その原因は、米国のみ利上げを続け、金融緩和からの脱却を図っているからである。
これにより、グローバルマネーは米国に、引き寄せられ、米国以外の株式市場はいち早く下げに転じた。中国株は急落に見舞われ、上海総合指数は1月の高値から19%も下落、ドイツやフランス、日本など主な輸出国の主要株価も大きく下落。

世界株式の下げの連鎖は、今週になって、米国にも波及してきた。特に、米国株を支えてきたテクノロジー株の多いナスダック指数は利食い売りにさらされた。
(それでも、年初来9%近い上昇率を維持。ダウ指数は年初来2%下げているが、全体指数のS&P指数は年初来2%の上昇率を維持している。)
それというのも、米中貿易摩擦が犬の遠吠えから、いよいよ嚙みつき合いの段階に入ってきたとマーケットは見たからである。

中間選挙を控えたトランプ大統領の出方には予断を許さないので、当面は先週、推奨したようなアセット(現金性資産、米テクノロジー株、ヘルスケア株、グローバルREIT)中心に防御的なポートフォリオを維持するしかなさそうだ、

ついては、スイスの大手プライベートバンクの年後半への投資戦略も参考になると思うのであげておきたい。
(1)世界株式はポジティブからニュートラルへ、より警戒的に格下げだが、その中では米国株と新興国株はポジティブ
(2)グローバルな国債と社債は、金融正常化の継続で、引き続きネガティブ
(3)コモディティーはポジティブ。

しかし、有名な格言を忘れないようにしたい。
これからのマーケットを聞かれたら、”わからない”が正しい答えである。

世界的な貿易摩擦は大暴落につながるのか 2018年6月23日

世界的な貿易摩擦の激化(とりわけ米中)が世界の株式の大きな重しになっているが、
もう一方で、好調な世界景気(とりわけ、米)、企業収益(とりわけテクノロジー企業)が世界株式を後押ししている。
その証拠に、テクノロジー株の多い米ナスダック指数が他の指数が不振の中で、今週も史上最高値水準を維持している。

貿易摩擦はまだ、実体経済に影響を及ぼしているわけではなく、株式市場に情緒的な影響を与えているに止まってはいるが、フーバー元米大統領の輸入制限をきっかけとした1920年代の世界的景気後退によって、1929年に始まる株式大暴落が引き起こされたことを彷彿させていることも事実である。

世界株式の上昇相場は米国に引っ張られ、もう9年以上続き、先進国の株価水準も史上高値を更新しているところが多くなってきているだけに、そろそろ大きな暴落があってもおかしくはないと思っている投資家は少なくない。

しかし、前にも書いたことがあるが、過去100年の大暴落(株価水準が50%以下になる)は4回程度で、それなりの理由があった。
1929年大暴落は世界恐慌
1971年はベトナム戦争と大増税
2000年はインターネットバブル
2008年は住宅バブル

今の世界の実態経済は、それほど大きな問題なない。(理由を挙げればきりがないのでやめるが)
しかも、投資家は極めて冷静で、現金比率を高めている。(大暴落は投資家が有頂天になっている時にしばしば起きる。)

今後、10~20%程度の調整は起きるだろうが、大暴落はそう頻繁には起こるものではない。しかし、仮に大暴落が起きれば、絶好の資産形成のチャンスであると考えるべきである。

当面の貿易摩擦嵐が去るまでは、テクノロジー株、ヘルスケア株、REITなどを薦めておきたい。

まだまだ続く米国優位  2018年6月17日

今週も、賑やかなヘッドラインニュースに邪魔されつつも、米テクノロジー株主導(米ナスダック指数の史上最高値更新続く)の上昇マーケットとなった。

米朝首脳会談ショー、主要国中央銀行の金融政策決定会合、貿易戦争などに関心を寄せながらも、投資家は米テクノロジー株買いを続けた。

現在、市場の注目は堅調な企業収益とグローバル経済のファ ンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)に向かっているが、それは基本的にはインフレが抑えられ、主要国の金融政策が緩和的であることが背景にある。

しかし、今年末に欧州が金融緩和を打ち止め、日本もこれに続けば、今のグローバルマネーの流れ、すなわち米国への資金の流れに変化が生じ、米国株の独歩高が終わることも考えておく必要があろう。
しかし、それはまだ大分先の話であろう。

当面、私がグローバル投資資産の期待利回りを高い順に並べると次のようになると考えている。
1. 米国株
2. 米国債券
3. 新興国債券
4. 米国REIT
5. 新興国株
6. 欧州株(ドイツ)
7. ゴールド
8. 日本株
9.. 欧州REIT
10. 日本REIT

幅広い分散ポートフォリオで今のテクノロジー株ブームに乗る時期 2018年6月9日

今年も、ほぼ半分過ぎた。
昨年は安定した上昇マーケットの中で、高い株式リターンが享受できたが、今年は、年初から、いろいろなリスクが取り上げられ、一転、ボラティリティーが高まり、運用利回りはなかなかあげられない。

こういう時は、短期的な、マーケットを取り巻くネガティブなニュースにとらわれがちになり、振り回されてしまう。
足元のマーケットコメントは総じて、そういう感じである。
貿易問題、イタリア問題、中東不安、金利上昇懸念等々枚挙にいとまがない。

投資家はリスクを避け、運用利回りを求めて、消去法的に米国に流入し、テクノロジー株に群がってきた感じである。
しかし、このような流れがいつまでも続くとは考えられない。

我々、個人投資家は中長期的な視野に立って、十分な分散ポートフォリオを構築して、現在のテクノロジー株主導の株式優位の流れに乗る必要があろう。