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投資家のより多くの関心は堅調なグローバル経済にある 2018年5月27日

世界の株式は、第二四半期の決算発表シーズンがほぼ終わり、
関心は米中貿易問題や、地政学関連のニュースに移りつつあるが、実際のところ、これらのニュースにはほとんど反応せず、高値圏を維持している。
トランプ大統領が突然、米朝会談の中止を発表しても、マーケットはほとんど反応しなかった。

米金利の上昇には敏感ではあるが、インフレの状況から判断して、景気を押し下げる水準とは見ていないようである。

多くの投資家の心理の根底には、米金利の上昇よりも堅調なグローバル経済、とりわけ技術革新がもたらす第4次産業革命の存在が重要な位置を占めているように思う。

その意味で、私は次の2つのETFの値動きに注目している。
一つは
Vanguard Information Technology ETF (VGT)である。
FANNGと言われる米国の巨大テクノロジー株だけで保有の40%を占める。
もう一つは
iShares North American Tech-Software ETF (IGV)である。
より幅広い米国のテクノロジー株を保有している。

両方とも、全体の指数とは違ってほぼ最高値圏で推移していることに投資家動向が表れているように思う。

メディアに惑わされず、超低利回り環境下での株式優位を見極めて  2018年5月20日

世界の株式は、先週にも書いた揺らぐ投資家心理の中で、調整理由を探しているような動きだった。
米国国債利回りが再び、節目の3%を超えてきたこと。
一部の新興国からホットマネーが流出し始めていること。
さらには、米中貿易問題、中東/北朝鮮の地政学上のリスクなど。
その都度、下げの理由として取り上げられている。

しかし、それらは今のところ、本流になるほどの懸念材料になるとは考えられない。
ー米金利の上昇は、インフレが高まらない以上、急上昇はない。
ー資金流出の新興国はまだほんの一部で、大部分の国のファンダメンタルは堅調で、過去とは違う。
ー米中貿易、地政学リスクは政治交渉術の範囲である。

その証拠に、週末には、欧州株は最高値を突破したし、日本もしっかり、米国も小型株への買いが盛り上がりを見る限り、メディアのニュースは気にしつつも、株式投資以外に資産運用の選択肢は見つからないということを感じざるをえない。

資産運用を考える者にとって、すべての資産クラスを比較しても、株式をメインとしてリターンを確保せざるをえないことは世界共通ではないか。

テクノロジー株中心の株式優位はまだ続く 2018年5月12日

世界の株式は、昨年末の水準をなかなか抜けきれず、変動の激しい状態が続いてきたが、
5月に入り、アップルの予想外の好決算を皮切りに、テクノロジー株がリードする株式市場全体の上昇トレンドが戻ってきたようだ。

しかし、直近の米個人投資家心理調査によると、ニュートラル(中立)が続いており、今後6ヶ月先まで、マーケットにそう大きな変化を予想していないということである。
つまり、投資家心理は強弱の間で揺れており、より強い材料とより弱い材料を探っていると言える。
今のところ、低インフレ、好調なテクノロジー株、好企業決算を好感する一方、世界的な金融緩和からの出口に伴い、約10年続いてきた景気の拡大は最終段階ではないかとの懸念が強まっている。
特に、米国の長短金利がさらにフラット化(横ばい)し、2年もの米国国債利回りが9年前の水準、2.535%にまで上昇したことを懸念している。
つまり、2年間、保有し続ければ、株式の下落リスクを気にせず、確実に2.5%超のリターンを確保できるということである。

個人的には、株式から債券への大きなシフトが起こる段階ではなく、中長期投資の観点からは株式優位はまだまだ続くとみている。

アップル株が暗雲を吹き飛ばす 2018年5月5日

世界の株式市場は、高水準の先進国株価、リーダーシップ銘柄群のなさ、米中貿易問題、米金利上昇などで変動が激しい状態が続いていたが、
大方の予想を覆すアップルの好決算の発表で、株価が史上最高値を一気に更新したことによって、今週末は暗雲が吹き飛んだ様相となった。

とりわけ注目されたのは、著名な長期投資家、ウォーレンバフェット氏が 自社の決算発表での恒例の講演だったようである。
 アップル株の大量購入、IBM株の残りすべて売却、そしてBYD株(香港上場の電気自動車株)の急落に動じない姿勢。
こうした講演内容に、長期的観点で市場を見る同氏の新興テクノロジー企業評価の姿勢が好感され、投資家のテクノロジー株への見直し買いをさらに促したのではないか。

米の次世代テクノロジー株が息を吹き返し、再び市場のリーダーシップ役を果たし、世界の株式を押し上げていくという見方が多くなってきた。
日本株にも、円安に転換したことを追い風に、良い影響が出ることを期待したい。

好決算と金利上昇の綱引き 2018年4月28日

世界のマーケットは第一四半期の企業決算発表に関心が集まっている。総じて堅調である。しかし、アマゾンのようにすごくいい決算が出るたびに当該企業の株価は大きく上昇するが、全体に広がる様相ではない。
テクノロジー株の場合、いい決算が出た後、「いいニュースは売り」とばかり、利食い売りに押される銘柄もある。

投資家は、米国10年もの国債利回りが3%を超えてきたことを特に嫌気している。
好調な企業決算を好感しつつも、基本的にはボラティリティーの大きい状態は続いている。
そうした中で、「Sell in May」の5月に入ろうとしており、投資家の心理は決してよくない。

大暴落は忘れた頃にやってくるとよく言われるが、もうそろそろかとささやかれる今日この頃である。

大暴落について最近読んだ文献に、「資本主義の中心的存在の株式市場は1853年の鉄道株崩壊、1929年の世界大恐慌、2008年のリーマンショックと約80年に一度、本格的なバブル崩壊が起きた(50%~90%の下げ)。その間、10年に一度はミニクラッシュが起きてきた」と書いてある。

したがって、次の本格的な株式崩壊は、第4次産業革命がもたらすバブルの崩壊となるであろう2090年頃ということになる。
それまでは、ミニクラッシュが10年くらいごとに起きてもおかしくはない。
ミニクラッシュといっても、株式指数で最低20%以上の調整となるであろうから今年の2月から3月にかけての調整はこれには当たらないと思われる。
したがって、2019~2020年に比較的大きなマーケット調整を想定しておいたほうがいいのではないか。
このミニクラッシュは比較的短期に回復するであろうから、じっとしているほうがいい。
とはいえ、再三、アドバイスしているように現金性資産を十分持っている必要があるのは言うまでもない。

堅調なファンダメンタルに目が移るマーケット 2018年4月21日

週初はシリア情勢のさらなる悪化を気にして、投資家の手控えムードがあったが、比較的堅調に始まった米第一四半期の企業決算の発表に関心が移り、マーケット全体に力強さを取り戻した。
中でも、第4次産業革命を引っ張るアマゾン、グーグルなどの米大手テクノロジ企業の株価が一時の調整から立ちなおってきたことが追い風となった。

ただ、シリアと北朝鮮などの地政学上の懸念、米国債の利回り上昇(金利上昇)、インフレ懸念などが入り混じって、マーケットの重しになっていることは否めない。

しかし、投資家の懸念の根底にあるのは歴史的に高くなったマーケットのバリュエーションである。
来週から本格化する企業決算が好調を続ければ、実体経済の良さがあらためて見直され、上記の種々の雑音がよほど悪化しない限り、吹き飛んでしまうであろう。
リスクオンの姿勢を維持していいのではないか。

地政学上の事件は、やがて絶好の買い場に 2018年4月15日

世界の株式市場は、このところ、米中貿易問題、米テクノロジー業界規制問題、シリア問題がくすぶる中で、乱高下を繰り返していた。
ところが、突然、シリア問題が米英仏連合のシリアミサイル攻撃という形で、現実化し、来週以降のマーケットはさらに大きく、下方圧力がかかるでしょう。

しかし、この種の地政学上の出来事でマーケットが荒れても、そう長くは続くものではありません。

2001年9月11日のNYワールドトレードセンター事件の時でさえ、お膝元の米国株はその後1週間で18%近く下げたが、2ヶ月後には、9月10日の株価を上回っっている。

こういう時は、個人投資家は何もせず、しばらくは静観することです。
なぜなら、一つには、売り逃げるにはすでに遅い。プロの投資家はとっくに売っているからです。
もう一つは、こういう時は前述したように、しばくすれば絶好の買い場がくるからである。
歴史的にも、すべての事件で、遅くとも6ヶ月以内に、以前の水準を勢い良く回復しているからです。

政治ゲームに一喜一憂せず、静観するに限る 2018年4月7日

マーケットはこの2週間、米中貿易問題と米テクノロジー業界への規制という政治問題に振り回された。
しかし、投資家の警戒感の根底には、世界の株式市場の中心的存在の米国の株価水準がいかなる歴史的指標から見ても高いということがあると思っている。
政治問題は雑音に過ぎない。
投資家は経済のファンダメンタルはいいということはわかっているし、トランプ米大統領は交渉ゲームをしているのもわかっている。

したがって、まだまだマーケットは強いと思っているようである。
私もそう思う。

当面、ボラティリティーが大きいのは避けられないと見るべきであろう。
ボラティリティーが大きい時は急騰よりも急落の方が多い。
個人投資家がタイミング売買取引をするのは難しい。

したがって、短期的には、静観することが賢明である。。
日々のマーケットを見て、自分の株式資産評価を気にしたりしてはいけない。それより、家族や親しい仲間との団欒を楽しむ方が精神衛生上よほどましである。
少なくとも急落したタイミングでポジションを増やしたりするべきではない。
個人の株式投資は短期的に考えてはいけない。あくまでも長期的観点で考えなくてはいけない。
今は、現金性資産(短期国債)や金などに分散投資して安心感を増大させるべきである。
4月の中旬になれば、マーケットの関心が第一四半期の企業決算発表に移っていくはずである。

いま、われわれ個人投資家はどうするか 2018年3月31日

世界の株式は、2月に米国市場の突然の急落を機に、大きく調整したが、そのあと若干戻し、安心感をあたえていた。
ところが、3月中旬に米中貿易戦争が現実味を帯び、さらにフェースブックの情報流出問題、テスラの死亡事故、エヌビディア、Amazonなど米大手テクノロジー企業の問題続出で再び大きく足をひっぱられている。

第一四半期の終わりということもあり、ポートフォリオマネージャーのウィンドードレッシングもあり、儲けの大きなテクノロジー株を売ってることもあろうが、
戻しきれずに2段下げとなったことで、ボラティリティーはかなり大きくなり、心理的な警戒感がかなり強くなっている。

こういう時の常だが、強気弱気、両方の見方が拮抗している。どちらの説も、それなりの理屈はある。

どちらの説に組するかというよりも、個人投資家としては、いまはどうするかであろう。

その点で、参考になる分析を紹介したい。

「もし仮に、米国市場がもうすでに長期の弱気市場に入っているとした場合、2018年1月26日の史上高値から平均的には13カ月後に底を打つことになる。2019年3月4日である。ダウでいうと18,328ドル。
史上高値に戻るのに平均的に3.2年かかっているので、2021年4月ということになる。
投資家にとっては、つらい3年だが、保有株を得る必要がなければ、配当も入ることだし、それほど恐れることではないという分析である。」

つまり、3年程度を忍耐できる現金性資産をもっていれば
平均的には安心ということである。
最低3年程度のキャッシュフロー計画をもっておく必要があろう。

荒海に入った投資環境、リスクヘッジを意識 2018年3月24日

今週も世界株式は大きく荒れた。きっかけはまたもや、米国である。 米国テクノロジー株のリーダーの1社、フェースブックの個人情報の大量漏洩のニュースをきっかけにテクノロジー株全般への信頼失墜がテクノロジー株全般の大幅下落を引き起こした。 ここ数年の上昇相場をリードしてきたテクノロジー株への信頼が揺らいでいるので、マーケット心理をかなり悪化させたことは確かである。 それに輪をかけて、トランプ政権が中国に対して、総額600億ドル以上の輸入関税を発動させたことが大幅下落に拍車をかけた。 この2つの問題が現在の世界経済のファンダメンタルの堅調をすぐには崩すものではなく、グローバル株式のベアマーケット(弱気相場)入りにつながるものではないという見方が大勢である。それには、同感であるとしても、今年に入って2回目の大量売りである。 今、投資家が根本的に考えておかなけばならないことは、今年に入り、投資環境が明らかに変化し、新しい局面に入ってきたのではないかということであろう。 つまり、リーマンショック以来9年間、低インフレ、低金利、主要国中央銀行の潤沢な資金供給という環境がグローバル株式の追い風となっていたことは明らかである。 しかし、それが近い将来、終了し、インフレ、金利上昇懸念が浮上してきた。それに敏感になった投資家心理が市場のボラティリティーを大きくする投資環境に変化したということではないでしょうか。 ということは、分散投資の観点から、グローバル株式へのリスクヘッジをより意識した配分が必要であるということである。 新興国株式、新興国のソブリン債(国債)、金、さらには10%くらいの下げをヘッジするプットオプションなどを増やすことが一助となるはずである。。