グローバルマーケットウォッチ 2019年8月10日

不安な投資家心理を示すマネー流れ 2019810

 

今週も、米国の堅調なファンダメンタルと米中貿易紛争の激化の綱引き相場の感があった。

 

週初の大暴落の後、プロの投資家はすかさず買ってきた。

「落ちるナイフ」を拾ってきた。

結果的には、米国株は前週末とほぼ変わらずの水準だった。あおりを受けた欧州、日本、新興国株が下げてしまった格好である。

 

マーケットは、というよりもメディアは米中貿易紛争、英国のハードブレグジット(合意なきEU離脱)、そしてイタリアの過剰債務不安の再燃などの地政学上の問題を殊更にとりあげ、不安を煽るが、経済ファンダメンタルは、特に米国ではまだ堅調である。

 

先週も書いたが、地政学上の問題がマーケットの足を引っ張るのは長続きはしないということを頭において、おいたほうがいい。

 

しかし、

(1)富裕層の多くは、現金ポジションをさらに積み上げている。”TIGER21”という750名の富裕層メンバーの団体<資産規模:750億ドル(約8兆円)>の資産分散統計によると4ー6月もさらに現金ポジションを高め、12%に高めた。

また、株式(公開株:21%、未公開株:24%含めて)を減らし、不動産(28%)を増やしている。

 

さらに、バンク・オブ・アメリカメリルリンチによると、今週、249億ドル(月曜日だけで124億ドル)もの資金が株式から流出したが、36億ドルしか債券に流入していない。明らかに、現金にとどまっている。

 

(2)金価格がさらに騰勢を増し、1オンス=1500ドルをすんなり超えてきている。

 

などの足元の投資家心理を考えると、個人投資家は防御的ポートフォリオを続けた方が賢明のような気がする。

いずれにせよ、異常な債券市場を考えると、近い将来、マーケットが崩れてもおかしくはない。20072009年のリーマンショックを経験した投資家はその時の何もできなかった投資行動を思い出し、早めに十分な現金ポジションを積み上げ、高利回り債券、長期債券を高格付け債、短期債へ乗り換えることをお勧めする。