グローバルマーケットウォッチ 2019年9月14日
急なリスクオンだが 2019年9月14日
金融緩和ムードのたかまり、地政学リスクの緩和で投資家心理がかなり良くなり、世界的に株式市場が再び、上昇しはじめた。
米株が史上最高値にあと一歩のところまで回復している。
消去法的に、株式しか今は魅力がない。
マーケットの懐の大きさ、流動性、そして今もっとも注目されているのは、値下がりリスクがあるとはいえ、配当利回りの相対的魅力である。
英国大企業100社の配当利回り:5.16%
豪州大企業 〃 :4.64
欧州大企業50社 〃 :3.65
日本(TOPIX コア)〃 :2.7
米国高配当株50社 〃 :4.0%
もう一つの注目は金価格の堅調である。米ドルや株式市場が上向いても、金価格が堅調なのは以前と少し異なるように感じる。
マーケット変動へのヘッジのための金購入だけではなく、果てしなく続く、先進国中央銀行の通貨の乱発を危惧して、金保有需要が世界的に高まっているようだ。
しかし、個人や年金などの長期投資家にとってみれば
米中貿易戦争
来年の米大統領選挙
欧州の混乱
債券バブル
など大きなマーケットリスクが気になる。来年にかけて
どうしてもマーケットのボラティリティーが高まると見ておかねばならない。
著名な投資戦略家の1人も当面は、
第一に現金
次に金、銀、米長期国債、そして財務体質の強固な優良株(配当収入狙い)
を勧めている。私も同感である。
特に、現金性資産(現金、短期債券、金など)は最低3年分、最悪を予想するなら10年分。重要なのは十分な流動性を確保しておくことだと強調している。